諸葛亮の外交

諸葛亮の功績の一つとして、赤壁の戦い前の劉備軍・孫権軍の同盟が挙げられると
思う。曹操軍の大軍の猛攻に遭い、領土なく、わずかな兵しか持たない状態で、
孫権軍に対して「従属」ではなく、表面上は「対等」な同盟を引き出したのは見事だ。
正論をもって、相手の状況を把握した上で、自軍と同盟を結ぶ利益を滔滔と
論じたこと、何より己が主人劉備の正当性、劉備と結ぶ妥当性を臆することなく
孫権に述べるくだりは三国志のハイライトであると私は思う。
そして、歴史は違えど、人と交渉するときには現代にあっても、諸葛亮の
折衝ぶりを範としたい。