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国会議員 失職もある懲罰 ガーシー氏問題の行方 [今日の日経記事から]

国会への長期の欠席を続ける政治家女子48党のガーシー参院議員の懲罰を巡る問題が決着しない。「懲罰委員会」が参院本会議場での陳謝の処分を決めたが、同氏は従わなかった。懲罰委が再び対処を検討する。過去には議員の身分を取り上げる除名の処分を受けた議員もいた。

「院議に従わないため、院内の秩序を乱すものと認める」。尾辻秀久参院議長は8日の参院本会議で、ガーシー氏の問題を懲罰委へ再び付託すると宣言した。議場にガーシー氏の姿はなかった。

除名は2例のみ

議員は議院内での自由な発言や会期中の不逮捕などの特権が保障される。かわりに国会へ出席し議場での秩序を保たなければならない。逸脱した場合に懲罰を受けることがある。

懲罰は4種類を定める。議員の身分を失う「除名」が1番重い。一定期間の登院を禁止する「登院停止」が2番目。「議場での陳謝」と、議長が議員に注意する「議場での戒告」が続く。

衆参両院それぞれの懲罰委員会が処分の可否を決める。衆参の各議長が議員の言動について懲罰に値すると判断したら委員会を開催する。

一定の議員の賛同があれば、議員が懲罰委を開くよう議長に求める「懲罰動議」を出す方法もある。国会の審議が紛糾すると、与野党双方から動議が飛び交うこともあった。

動議が出ても必ずしも懲罰委を開くわけではない。懲罰委の実質的な審議はかなり珍しい。近年は衆参それぞれで数年に1度くらいだ。

懲罰委は多忙な各党の役員や重鎮議員が目立つ。自民党は菅義偉前首相や二階俊博元幹事長、立憲民主党は泉健太代表や小沢一郎氏らが名を連ねる。懲罰委は議員本人らの弁明を聞き処分を決め、本会議で正式に決議する。

現行憲法下で最も厳しい「除名」となったのは2例のみだ。

戦後初めて除名になったのは1950年の小川友三参院議員だった。小川氏は本会議で予算案に反対する討論をしたにもかかわらず、採決では一転して賛成に票を投じた。

51年には共産党の川上貫一衆院議員によるGHQ(連合国軍総司令部)の占領政策への批判が対象となった。懲罰は議場での陳謝に決まったが、川上氏は弁明の不足を理由に「陳謝文は議長にお返しする」と拒否した。

懲罰委が再度協議してより重い除名が議論された。「除名は議員に対する死刑の宣告で、みだりに適用すべきものでない」との反対意見もあったが、出席議員3分の2以上の賛成で除名が決まった。

水まき登院停止

平成以降に国会議員が懲罰を受けた例は5例だ。

2000年に当時の保守党の松浪健四郎衆院議員が森喜朗内閣への不信任決議案への反対討論の際、演壇から野党席に向けてコップの水をまいた。衆院懲罰委は「院の秩序を乱した」として25日間の登院停止を決めた。

13年に日本維新の会のアントニオ猪木参院議員は30日間の登院停止になった。議員が海外に渡航する際に議院運営委員会の事前了承が必要だが、同氏は無許可で北朝鮮に渡航した。

ほかにも「参院議長の本会議場入りを妨害し戒告」「委員会の採決で委員長を羽交い締めにし30日間の登院停止」といった例がみられた。


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今回のガーシー氏は22年7月の参院選で当選後、ずっと国会に来ていない。選挙期間中も海外から議員活動をすると公言し、当選後はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイなどに滞在していたとみられる。

国会法は議員は召集日に登院するよう規定する。尾辻氏は1月、同氏に国会への出席を促す「招状」を出した。

ガーシー氏は招状による催促に従わなかった。尾辻氏は懲罰委への付託を決めた。

懲罰委で議員からは「参院議員の職責を果たしてきたとは到底言えない」「欠席して歳費をもらい続ける現状は世間の常識からずれている」という声があがった。

処分は「議場での陳謝」に決まったが、ガーシー氏は8日の本会議も欠席した。参院懲罰委は除名にするかどうか検討に入った。

除名と登院停止は処分として差がありすぎるとの意見がある。公明党の石井啓一幹事長は「登院してこない人に登院停止をかけても全然意味がない」と話す。

国会議員には毎月、給与にあたる歳費や「調査研究広報滞在費」が支給される。ボーナスにあたる期末手当も含め、ガーシー氏にはこれまで1800万円程度が支払われた。同氏はSNS(交流サイト)でこれまでの歳費は受け取らないと表明した。

立民と維新は2日、正当な理由なく登院せず懲罰処分を受けた議員の歳費を4割削減する法案を参院に共同提出した。

国会議員だけでなく地方議員にも懲罰の制度は存在する。

19年に札幌市議会はある市議を除名した。形式的な臨時議長に就いた際、議長選出の方法で自説を展開し議長席に居座った。議会が長時間空転し、懲罰委が協議して除名が妥当と結論づけた。

02年に横浜市議会の本会議場で「日の丸掲揚に反対する」と主張した市議2人が議長席などを長時間占拠した。2人は除名になった。
【所感】
くだらないゴシップの暴露しか能の無い議員など一日も早く罷免した方がいい。
投票した人に猛省を促したい。
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