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シリコンバレー銀、預金引き出し再開 店舗に行列/ネット送金混乱 [今日の日経記事から]

経営破綻した米シリコンバレーバンク(SVB)の預金引き出しが13日、再開した。米金融当局が12日、預金を全額保護すると発表し、顧客にひとまず安堵が広がった。週明けの13日、従業員の給与向けなど手元資金を確保しようと店舗に行列ができた。一方オンラインバンクにはアクセスが集中し、送金できないといった混乱も生じている。

米カリフォルニア州サンタクララ市のSVB本店。13日の米西部時間午前6時(日本時間13日午後10時)過ぎには数人がならび始め、9時の開店前には20人に増えた。「業務は通常通りだ」。米連邦預金保険公社(FDIC)の関係者が店舗外に出てきて声がけし、2~3人ずつ店舗に入っていく。昼には50人近くが列をなした。

「週末の間できることは何もなかった。政府の介入をただ願っていた」。バイオテクノロジー企業を経営するサラさんは安堵の表情を浮かべた。FDICの預金保険で保護対象となる預金は上限25万ドル(約3300万円)だが、米財務省などは12日、対象外の分を含めて全額保護する緊急措置を発表した。

混乱も生じている。あるベンチャーキャピタル(VC)関係者が投資先の状況を聞いたところ「オンライン送金ができない。トラフィックが集中し、引き出しが完了していない」という。テキサス州の人工知能(AI)関連のスタートアップ経営者は「送金ができないため朝7時に店舗にきた」。SVB以外に口座がない客や、現金を手にしたい客などが店舗に駆けつけているとみられる。「ひとまず給与だけでも確保したい」。スタートアップ関係者からはこんな声が漏れる。

シリコンバレーバンクは8日に持ち株会社が増資計画と債券売却の損失計上を発表したことで信用不安が高まり、9日に株価が急落。急激な預金流出に見舞われ10日に経営破綻した。22年末の預金残高は1750億ドル。FDICは競争入札で引き受け手を探しているが、難航している。13日の営業再開を前に、米金融当局が預金保護に動いた。

米金融当局の措置は預金者が対象で、株主などは保護されない。ロイター通信は13日、持ち株会社SVBファイナンシャル・グループの株主がグレッグ・ベッカー最高経営責任者(CEO)など経営幹部を提訴し、カリフォルニア州の連邦裁判所に訴状を提出したと報じた。金利上昇が銀行経営に与える影響度合いを隠していたことを理由に挙げた。今後株主からはこうした訴訟が相次ぐとみられる。

【所感】
世界不況の引き金になりかねない1件。動向を注視したい。


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