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三井住友のOlive、過剰ポイ活に警告文 手数料ゼロ、1円送金続出 [今日の日経記事から]

3月にスマホ上の総合金融サービス、Olive(オリーブ)を始めた三井住友フィナンシャルグループ(FG)が、ポイント集めに積極的な「ポイ活勢」に悩まされている。無料送金機能を利用し、他社の共通ポイントを得るために1円単位の送金を繰り返すアカウントが続出した。

「本来想定された利用形態と異なる極端な利用が認められた場合、システム安定稼働の観点からご利用を停止させていただく場合があります」。オリーブのホームページにこのほど、こんな警告文が掲載された。「極端な利用」とは、日常生活では考えづらい少額の送金を頻繁に繰り返すアカウントを主に想定する。

オリーブは三井住友のリテール政策の目玉として登場したサービスで、開始2カ月で50万人を超える登録者を獲得した。スマホ上でネットバンキングやクレジットカード、証券などのサービスを一体的に提供する利便性が売り物だ。

加えて、ネット世代が沸いたのが振込手数料だった。サービス開始から当面の間は、他行宛ても含めて何回でも無料となる。ネット銀行などでは条件を満たすと10回以上無料になるサービスもあるが「無条件・無制限」は破格といえる。

これに目をつけた「ポイ活スキーム」がSNSなどで拡散している。例えばあるネット銀は、他行から1円でも振り込みを受けると1日1回最大3ポイント(3円)をもらえる。このネット銀の口座とオリーブ口座を両方開設し、オリーブから毎日送金すれば毎月最大90ポイント(90円)前後得られる。通常は振込手数料がかかるので損になるが、オリーブは手数料無料のため、ポイント分の利益を丸々得られる。

同様のサービスをとる銀行は複数ある。得られるのは大きな金額ではないが、お金を使わずにポイントをもらえる「ぬれ手で粟(あわ)」という感覚もあって、急速に広まった。

想定を超えて繰り返される少額送金は、銀行のシステムに負荷をかける可能性もある。三井住友は自動送金サービスの登録件数を制限するなど対策をとったが、それでも収まらなかった。

三井住友の関係者は、1円を毎回手動で送っているのではなく「(スマホやパソコンの)自動化プログラムを使っていたのだろう」と推測する。監視を強めて疑わしいアカウントには振込時に個別に連絡している。「効果は大きく、足元ではかなり減ってきている」(幹部)という。

他の銀行にとっても人ごとではない。22年にサービス開始した大手銀・地銀などのスマホを使った無料送金網「ことら」は、今後ネット銀なども参加する予定だ。特典ポイント目当ての大量送金に対応しきれない銀行があれば、海外に一足遅れて普及し始めた個人間送金無料化の流れに水を差しかねない。

超低金利が定着した日本では銀行預金の金利が長年ゼロ近辺にへばりつく。リスクをとらずに余剰資金を増やす手段が限られる中、ポイントの仕組みを利用した「錬金術」に注目が集まりやすくなっている面もある。

【所感】
よくもまあこんな手口を思いついたものだと思うと同時に記事を読んでマネする人もいるんだろうなという危惧。

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