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パナソニック 半導体撤退 台湾企業に売却へ [今日の日経記事から]

パナソニックは半導体事業から撤退する。台湾の新唐科技(ヌヴォトン・テクノロジー)に事業会社の株式を売却する。半導体事業は赤字が続き、再建を断念した。かつて日本の電機大手は世界の半導体市場を席巻したが、積極投資を続けた韓国・台湾勢にシェアを奪われ競争力を失った。パナソニックの撤退で日本の半導体事業のリストラは区切りを迎える。

半導体の開発や製造、販売を手掛ける全額出資のパナソニックセミコンダクターソリューションズ(京都府長岡京市)を売却する。同社が49%、イスラエルの半導体企業タワージャズが51%を出資する合弁会社、パナソニック・タワージャズセミコンダクター(富山県魚津市)が、富山県や新潟県の計3工場で画像センサーなどの半導体を生産しており、これも手放すことになる。

パナソニックは1952年にオランダのフィリップスと合弁会社を設立し、半導体事業に参入した。国内外に工場を広げ自社製の家電などに搭載。90年前後は半導体売上高で世界の上位10社に入ることもあったが、韓国・台湾勢の台頭により、業績が悪化していた。工場の稼働率が低下し、2014年に富山と新潟の3工場をタワージャズとの共同運営に変えた。

最近では車載向けを強化していたが、半導体事業の中核企業、パナソニックセミコンダクターソリューションズの19年3月期の売上高は922億円、営業損益は235億円の赤字だった。20年3月期の必達目標としていた半導体事業の黒字化は難しく、売却を決めた。

パナソニックの20年3月期の営業利益見込みは前期比27%減の3000億円。収益力を上げるため「赤字事業の撲滅」(津賀一宏社長)をめざし、21年をメドに液晶パネル事業の撤退を決めたばかりだった。

ヌヴォトンは電子機器を制御するマイコン(MCU)などの自社製品と、他社からの受託生産が二本柱だ。18年12月期の連結売上高は前の期比9%増の100億台湾ドル(約360億円)、純利益は3%増の7億1100万台湾ドルだった。

台湾の半導体メモリー大手、華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)がヌヴォトンの株式の約6割を保有する。08年にウィンボンドから演算処理関連が切り離される形で分割・独立し、10年に台湾証券取引所へ上場した。豊富な資金力を生かし、技術力に定評のあるパナソニックの半導体事業を取り込む。

パナソニックの28日の株価は一時、前日終値比4%高の1021円50銭をつけた。

【所感】
 なんとも寂しい話だ。
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大事に行こう。
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