大雨 20万人避難指示 [今日の日経記事から]
熊本県と鹿児島県で4日未明、猛烈な雨が降り、気象庁は同日午前4時50分に大雨特別警報を発表した。熊本県では、津奈木町で土砂の中から2人が心肺停止の状態で見つかったほか、芦北町で約10人と連絡が取れていない。両県の計11市町村が計約20万3200人に避難指示を出した。
政府は4日午前、首相官邸で関係閣僚会議を開いた。安倍晋三首相は自衛隊が1万人態勢で応急対応に当たるとしたうえで武田良太防災相を現地に派遣すると表明。「政府一体となり人命第一で対応に万全に取り組んでほしい」と指示した。避難所について「新型コロナウイルス対策も十分考慮の上、必要な物資を提供する」と語った。
熊本県は陸上自衛隊に冠水被害が出た人吉市などへの災害派遣を要請。内閣府は同県球磨村や鹿児島県阿久根市など計20市町村に災害救助法が適用されたと発表した。
大雨特別警報は5段階で最も高い警戒レベル5に相当。気象庁は4日正午前に警報に切り替えたが、河川の氾濫や土砂災害などに引き続き警戒を呼びかけている。
国土交通省は熊本県で15件、鹿児島県で1件の計16件の土砂災害を確認したと明らかにした。避難指示は熊本県八代市、人吉市、鹿児島県阿久根市など計11市町村が計約9万2200世帯、計約20万3200人に出した。熊本県球磨村では球磨川が氾濫した。
JR九州によると、九州新幹線は始発から熊本―鹿児島中央の上下線で一時運転を見合わせた。九州電力によると、熊本県内で一時約8840戸が停電した。
西日本では4日夕方にかけて、東日本では5日明け方にかけて、雷を伴った非常に激しい雨が降る。5日午前6時までの24時間に予想される雨量は多いところで、東海が250ミリ、関東甲信と九州北部・南部が180ミリ、近畿が150ミリ。
【所感】
コロナが一向に鎮静化しないなか実に嫌な災害だ。
