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自転車利用、世界で加速 独仏英4~5割増、米でも人気 「密」避け温暖化対策にも [今日の日経記事から]

世界で自転車利用が急増している。新型コロナウイルス対策で電車やバスを避けたり、外出制限後の運動に選ばれている。ドイツやフランスで利用者数は例年より4~5割増で、米国でも人気が高まっている。温暖化対策にもなるとして各国政府も環境整備を進めている。

「運動にもなるし感染の危険があるバスよりずっといい」。6月から自転車通勤を始めたパリ在住の20代女性会社員はこう話す。パリ市は5月に自転車用レーンを50キロメートル分延ばすと発表した。ルーヴル美術館前のリボリ通りも自家用車は禁止。朝夕は通勤途中の自転車が走り抜ける。

世界で自転車の設置型計測器を手掛ける仏エコカウンターによると、6月上旬の2週間で自転車の利用は例年比で独や仏、英国で4~5割増えた。イタリア、ベルギー、スイスなども同じく利用が急増している。

自転車や関連商品の売り上げも増えている。仏業界団体などによると、外出制限後の5月中旬~下旬に、自転車や関連商品の売上高は前年比で2倍以上増えた。欧専門誌バイクヨーロッパによると、英国でも4月の自転車用品の売り上げが19年比で5割伸びた。

運動不足解消

エコカウンターのマーケティングストラテジスト、マット・エインズリー氏は「政府が公共交通機関での感染に注意するよう情報発信した結果、他人との距離が取れ、健康的でもある交通手段として自転車の人気が高まった」と指摘する。外出制限での運動不足解消に自転車を選ぶ動きもあるという。

大西洋を挟んだ米国でも自転車人気が高まっている。市場調査会社、NPDグループによると、自転車本体のほかヘルメットなど関連用品も含めた全米での売上高は4月に前年同月比で75%増の10億ドル(約1080億円)超となった。

同社でスポーツ市場を分析するマット・パウエル氏は「コロナの影響で初心者の購入が増えている」とし、利用者が着実に広がっているとみている。

新型コロナ対策で一気に高まった自転車人気を後押しする動きもある。温暖化対策につながるとして、政府が自転車が利用しやすい環境づくりに相次いで乗り出している。

政府が補助金

仏政府は4月、修理に50ユーロ(約6100円)を補助することを決めた。2020年末までに100万台の修理に充てるためだ。伊は5月、550億ユーロの経済対策の一環で、500ユーロを上限に自転車や電動キックスケーターの購入費を補助することを決めた。英国では50ポンド(約6700円)の修理費を政府が補助する予定だ。

購入補助だけでなく、自転車が通行しやすい環境づくりも始まっている。ベルリンでは2018年から10万台分の駐輪場を造るなどの都市計画を進めていた。ニューヨークでは4月、道路約160キロメートルを一時的に自転車向けに開放すると発表した。米シアトルやデンバーでも同様の対応が発表された。

英調査会社テクナビオが1月に発表した調査によると、19年時点での世界の新車販売市場は90億ドル(約9600億円)弱。環境意識の高まりなどを受け19~24年まで年平均4%で成長するとみている。新型コロナを機に火が付いた自転車人気は世界で定着しそうだ。


【所感】
なかなか面白い現象だと思う。
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今日の一言その3993 [今日の一言]

前進する。
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